歯やお口に関するお悩みの中でも「歯の黄ばみ」が気になっているという患者様は数多くいらっしゃいます。
当院に来られる患者様でも「近頃、歯の黄ばみが気になる」 「歯が黄色いせいで笑顔をみせることに抵抗を感じる」という女性が多いように感じます。
実際に、他人の歯の色が気になるという方は多いというアンケート結果(※1)などもあり、歯は白いことに越したことはないと考えられます。
歯の黄ばみでお悩みの方の中には、歯医者で診察を受けずに、セルフケアで対処できないかと考える方もいらっしゃるようですが、誤った知識はかえって歯を傷めたりさらなる黄ばみの原因になることもあるので注意が必要です。
それでは、歯が黄ばむ原因と対処法、予防策についてご紹介します。
※1)程度の違いはあるものの、他人の「歯の色が気になる」人が82.4%と「特に気にならない」と回答した17.6%を大きく上回る結果となりました。他人の歯の色が気になると回答した人のうち、最も多かったのは「多少気になる」で40.5%を占めています。その理由は、歯が目に入るものだから、白い方が清潔感があるからなどといったものでした。
歯石は黄色に近い色味をしているため、溜まってくると歯が黄ばんで見えます。歯垢を放置することで歯石となり、歯茎の深くに入り込み、こびりついてしまうとブラッシングで除去することは難しくなります。
歯の中にある象牙質という歯質は元々黄色味がかった組織で、髪色と同様に個人差があり、生まれつき黄ばみが濃い方もいます。その象牙質の外側にエナメル質という薄く半透明な組織が覆っているのですが、黄色みがかった象牙質が透けることで歯が黄色っぽくなります。
象牙質は加齢に伴って厚くなり黄ばみが進行することに加えて、エナメル質は徐々にすり減り薄くなってしまいます。その結果歯は年を重ねるごとに黄色みを帯びてしまいます。
むし歯や事故などが原因で、歯の神経を抜いた歯は変色が進みます。神経のない歯(失活歯)は象牙質が黒く変色してしまうため、「黄ばみ」というより黒っぽくなってしまいます。また、同じ黒くなる変色でいうと、特定の抗生物質で複数の歯が黒っぽくなるテトラサイクリン歯というものもあります。
歯磨きは歯をきれいに保つために必要なケアですが、磨き過ぎは時として歯を傷めることにもなります。特に研磨剤入りの歯磨き粉は歯の着色を落とす作用がある反面、象牙質を覆っているエナメル質を削ってしまこともあり、象牙質がより透けて見える原因になることもあります。
コーヒー、紅茶、ワイン、チョコレート、カレーなどは、歯に着色しやすい成分が含まれます。また、喫煙も要注意です。タバコに含まれる「ヤニ」は粘着力が高く、歯が黄ばむというよりも茶色に変色しやすいです。うがいや歯磨きをして早めに除去することを心がけましょう。
このように歯の黄ばみといっても原因は様々あり、飲食物や喫煙などによる外部要因、生まれつきや加齢などの内部要因に分かれ、それぞれ対処方法が異なります。
セルフケアだけで歯の黄ばみをなくし、歯の白さを維持することは難しいと考えられます。
ステインや歯石はセルフケアで予防はできたとしても、着いてしまえばなかなか自身では落としきることはできません。何とか落とそうと一生懸命歯を磨いても、逆にエナメル質を削り、黄色っぽくなってしまうこともあります。
これらは歯科のクリーニングで落とすことが望ましいと思います。間違ってもメラミンスポンジやヤスリなどで、強引に落とそうとはしないで下さい。
黄ばみが気になっている場合は、エナメル質の下にある象牙質が原因であることが多く、ホワイトニングをしなければ歯が白くなることはありません。
象牙質の影響して黄ばんでしまった歯を白くするには、ホワイトニングが有効です。ホワイトニングは象牙質の黄色みを分解し、白く見せることが可能です。
歯科治療におけるホワイトニングとは、ホワイトニング剤を用いることで、歯を削ることなく、専用の薬剤を使用し、黄ばんだ歯を漂白して白く仕上げる治療法です。
ご自宅で行うホワイトニングです。トレーというマウスピースに薬剤を入れ、1日数時間装着することで徐々に歯を白くしていく方法です。
歯科院で高濃度の薬剤と光照射を行うことで、歯を白くする方法です。効果に限りはありますが、ホームホワイトニングよりも短期間で歯を白くできる傾向があります。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用することで、より高い効果が長期間期待できます。早く歯を白く、長持ちさせたいという方におすすめの治療法。
予防策1
歯磨きをすることで、歯の表面に付着した、黄ばみの元となるステインや歯垢の付着を防ぎます。ただし、歯垢が歯石になってしまうと歯ブラシで取り除くことは難しいので、歯科で落とす必要が出てきます。
予防策2
飲み物で言えばコーヒーや紅茶、食べ物はカレーなど、色の濃い食べ物をよく口にするという方は注意が必要かもしれません。だからといって摂取を控える必要はありませんが、食後にお水で口をゆすぐだけでも付着を抑える効果があります。どうしても歯の着色を抑えたい場合は、摂取回数を抑えるなどの我慢も必要になってきます。
予防策3
唾液の分泌量を増やすことで、歯の汚れを洗い流すだけでなく、お口の中の細菌の増殖を抑えることが期待でき、歯石対策になります。
予防策4
歯並びを整えることで、歯磨きの際、歯ブラシが歯の間まで届くので、歯垢や汚れを除去しやすくなります。
意外かもしれませんが、歯列矯正が歯の黄ばみ予防につながる可能性があるのです。
歯の色にこだわる方の多くは、歯並びにもこだわる方が多くおられます。そのため、「歯並びをキレイに」というご要望と「歯を白く」というご要望、どちらも叶えたいという方は少なくありません。
基本的に、歯にブラケットを着けてワイヤーで引っ張る従来までの矯正中は、ホワイトニングができません。矯正治療後にホワイトングという流れが一般的です。
しかし、取り外し可能なマウスピースタイプの矯正の場合、矯正用のアライナーをトレー代わりに利用することで、歯列矯正と並行してホワイトニングを行うことが可能です。
歯の黄ばみに対する基本的な予防策は、歯磨きなどでお口を清潔に保つことです。しかし、象牙質の黄ばみや、ステインや歯石の付着など、ご自身では解決できない原因も多々あります。
また、歯の黄ばみは見た目が気になるというだけでなく、歯石が沈着している場合などは、むし歯や歯周病に発展する可能性もあります。
ご自身の歯の色味が気になる方は、まず何が原因なのかを知るためにも歯科をご利用下さい。
歯の黄ばみはどうやって除去する?原因と対策は? | 公開日: 2021/09/14 | 更新日: 2021/09/14 | by
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