保険適用の被せ物といえば銀歯を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、近年ではCAD/CAM冠(キャドキャムカン)という被せ物が保険で使用できるようになっています。
CAD/CAM冠とは、コンピューターで歯を設計し、設計データをもとに歯を削って製作する被せ物です。 以前は保険適用外の被せ物でしたが、診療報酬改定を重ね、徐々に適用範囲は広がり、2020年9月時点では前歯から第一大臼歯までが条件はあるものの適用範囲となりました。
CAD/CAM冠は歯科用レジン(樹脂)にセラミックの粉末を混ぜて作ったブロックを削り出して作る歯科用補綴物で、白い素材の被せ物です。銀歯よりも目立ちにくく、金属を使用していないので金属アレルギーの心配もありません。ただし、治療する歯によっては条件を満たさなければならないこともあり、必ずしも適用か可能というわけではありません。
CAD/CAM冠はほとんどの歯(前歯から第一大臼歯)に保険適用で入れることができますが、一部の歯は条件付きとなります。無条件でCAD/CAM冠が入れられるのは、 上下の、前歯(中切歯、側切歯、犬歯①〜③)、小臼歯(第一小臼歯、第二小臼歯④、⑤)です。条件を満たせば第一大臼歯(⑥※1)も可能となります。
また、金属アレルギーの方は第二大臼歯(⑦)も適応可能となりますが、皮膚科等での診断が必要となります。
※1 第2大臼歯(7番目の赤で塗った歯)が上下4本とも残っており、且つ左右とも咬合支持(安定的な咬み合わせであること)があり、食いしばり等の咬合圧がかからない歯等。
※診療報酬改定によって適応範囲が変更となる可能性もあります。
保険が適用されるため自由診療に比べ費用を抑えれられる
金属を使用していないので、金属アレルギーの心配がない
銀歯よりも目立ちにくい
機械を使用するため短期間で製作できる
銀歯よりも費用が高い
天然歯やセラミックの歯に比べ、透明感が少なく色調が単調
セラミックや金属に比べ強度が劣る
時間の経過とともに、変色・着色する
銀歯 |
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費用 |
保険適用 |
見た目 |
△ 金属なので目立ちやすい |
金属アレルギー |
△ 金属が含まれているため、アレルギーの原因になる可能性がある。また、経年によって金属が溶け、歯肉に変色を及ぼす可能性もある。 |
虫歯の再発 |
△ 経年によって歯と銀歯に隙間ができてしまうと、細菌が入り込み、虫歯(二次カリエス)が再発する可能性が高い。 |
CAD/CAM冠 |
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費用 |
保険適用 |
見た目 |
○ 白い歯なので銀歯よりは目立ちにくい。 ※但し自由診療のセラミックに比べ色調は単調になる。 |
金属アレルギー |
◎ 金属不使用のためアレルギーの懸念なし |
虫歯の再発 |
△ 傷がつきやすくプラークが付きやすい、割れたり欠けるリスクがある、歪みを生じる可能性があることから、二次カリエスになるリスクは低くはない |
セラミック |
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費用 |
保険適用外(自由診療) |
見た目 |
◎ 近い色調を自由に選択でき、天然歯に近い見た目にできる。 |
金属アレルギー |
◎ 金属不使用のためアレルギーの懸念なし |
虫歯の再発 |
◎ しっかりと歯に接着し、プラークが付きにくい特性から次カリエスの発生リスクはは低いが、虫歯にならないわけではない。 |
CAD/CAM冠は、同じ保険適用の金属の歯に比べ「色が白い」という大きな特徴があります。また、金属アレルギーの心配がないことも大きなメリットです。
しかし、歯科で説明を聞くと、「セラミックの方がキレイで長持ちしそう」と感じる方も多いようですが、ネックとなるのはその費用です。「セラミックを選びたいけど今はそこまでお金をかけられないのでCAD/CAM冠にする。」という方は少なくありません。
しかし、お金は出せるけど「同じ白い歯なら安い方で」とお考えなら、一度歯科医師とその違いを相談して頂いた方が良いかもしれません。また、咬み合わせや咬合力によっては、白い歯より銀、セラミックより金の方が良い場合もあります。
どの被せ物にするかお悩みの方は、それぞれの種類の特徴をよく理解した上で、歯科医師と相談し、ご検討いただければと思います。
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