歯の根がズキズキ痛い!これって大丈夫?【治療前の痛み・治療後の痛み】
「歯の根がズキズキ痛む」、これは虫歯が歯の神経に達している可能性があります。
歯の根の痛みは、慢性的なものと急性的なものがあります。慢性的な痛みは常に痛いわけではなく、免疫力が低下などによって起こることもありますが、急性的な痛みは歯の根にトラブルが起こっている可能性が高いと考えられます。
このような症状が出た場合は、すぐに処置が必要になります。歯の根の痛みはとても強く、痛み止めのお薬を飲んでも効かない場合もあります。我慢せず、すぐに歯医者さんに行きましょう。また、慢性的なお痛みの場合も安心はできません。痛みの原因を調べるためにも、歯科の受診を検討しましょう。
根管治療とは、虫歯が神経にまで達してしまい、その汚染された歯の神経と血液を取る「抜髄」という処置を行う治療です。
歯科医はできる限り神経を残すための処置を行いますが、主に以下の3つの基準に当てはまれば、神経を残すことができません。
基本的には、自発痛という「噛んだり・触れたりしていないのに痛い・何もしていないのに痛い状態」が続くと、根管治療、即ち歯の神経を取る抜髄が必要になることがほとんどです。
根管治療は、歯の神経を取り除き、根管内をきれいにする処置です。歯の神経を掻き出す処置になるので、もし麻酔をせずに行ったら、耐えられないような痛みを覚えるでしょう。
しかし、そんな強い痛みを伴う治療でも、適切な場所に適切な量の麻酔を打ち、麻酔が効くのしっかり待ってから治療すれば、ほとんどの痛みは消失させることができます。
それでも、根管治療が痛かったと言う人がいるのは、麻酔がしっかり染み込んでいない場合や炎症が強い場合、麻酔を打つ場所が悪い場合、麻酔が効きにくい体質等の原因が考えられます。
また、麻酔の注射が痛いという場合もありますが、これは表面麻酔や細い針を使って、ゆっくり時間をかけて麻酔薬を注入することで、痛みを抑えることができます。どうしても麻酔が効かない場合は髄腔内麻酔という、歯の神経に直接麻酔を打つ方法を取ります。髄腔内麻酔は刺入時に痛みが強いですが、根管治療の痛みを抑えることができます。
根管治療は、根管という歯の神経や血管が入っている管から、その神経や血管を取り除く治療です。根管内の神経や血液を取り除くということは、顎の骨に繋がった部分との切断面ができるということなので、麻酔が切れると当然痛みを感じます。
また、根管治療を行うということは、根管内に感染があったということです。この感染により歯の根の周りの組織が炎症を起こしていた場合は、神経をとってもこの炎症が治まるまで、痛みを感じることがあります。
根管治療自体も、根尖や歯根膜に機械的な刺激を与えるため、これが治療後の痛みを誘発することもあります。
根管治療後の痛みは通常2〜3日、長い場合で1週間程度続くことがありますので、処方された痛み止めを飲んで治癒を待ちましょう。抗生物質が処方された場合は、必ず飲みきらなければ、再感染のリスクが高まります。
あまりに痛みが強い場合は、再感染を起こしている場合や、膿が放出されて圧迫されている可能性があるので、遠慮せず歯科医師に相談して下さい。
慢性的:体調不良時や疲れた時等に痛む(要検査)
急性的:何もしていないのに痛む(要治療)
麻酔を打つときの痛み(表面麻酔等で対応)や、骨の密度が濃い高い場合(下顎に多い)など、麻酔が効きにくいと痛みを感じます。
除去した神経と繋がっていた切断面の痛みや、膿が出て圧迫される痛みや組織の炎症の痛みの他、稀に再感染して強い痛みを覚えることがあります。
根管治療が痛い理由は、根管治療がどのような手順で行われているのかを知るとわかります。
このように、根管治療は痛みを感じる神経を掻き出し、消毒をしてお薬を充填する治療です。神経に直接触れる治療のため、麻酔なしでは痛くて到底受けられないような治療です。そのため、しっかり麻酔を効かし、丁寧に処置をする必要があります。
根管治療時の麻酔は、一般的な歯科麻酔(浸潤麻酔)です。この麻酔は粘膜に局所麻酔薬を注入し、その周辺の知覚を一時的に麻痺させます。歯科麻酔の痛みが苦手と言う人は、この麻酔の刺入時(針を刺す瞬間)や、麻酔の注入時の痛みが苦手な場合がほとんどです。
刺入時の痛みは表面麻酔を置き、細い針(当院の場合35ゲージという髪の毛程の細い針)を粘膜を張らせた状態で刺すことで、かなり痛みを抑えられます。
また、注入時の痛みは、強く押し出すと痛みを感じるため、ゆっくり時間をかけて粘膜を振動させながら注入することで、痛みを感じにくくすることができます。
浸潤麻酔は、麻酔の量にもよりますが、通常2〜3時間で徐々に切れていきます。
根管治療をするとなると、一般的な治療では治療が終了するまで5〜10回程度の通院が必要になります。
特に回数を要するのは、根管内の細菌を除去するために、根管内の清掃を何度も繰り返し行う処置です。根尖に炎症があれば、その回復を待つ間、治療が長引く可能性もあります。
また、根管というのはまっすぐなものではなく、人によってそれぞれ形状も異なります。特に臼歯は複数の根幹があり、中には肉眼では見つけにくい細い根管などもあります。
そのため、しかりと汚染部位を取り除けているかを確認するため、痛みや炎症を見ながら治療を進める必要があり、どうしても時間や回数がかかってしまいます。
一般的に行われる、保険の歯の根の治療は、実はそれほど成功率が高くありません。成功率といっても、治療がうまく行かないというわけではなく、再発率が高いということです。
2005年~2006年に行われた東京医科歯科大学の研究「根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率」では、根尖病巣(歯の根の先の膿)が45%〜70%もあったということです(※1)。つまり少なくとも3歯に1歯以上は再治療が必要な状態ということです。
しかし、近年では、歯の根の小さな穴を鮮明に拡大するマイクロスコープや、湾曲して曲がった根管内もきれいにできるニッケルチタンファイル、治療中に唾液や水分が入らないように防湿するラバーダム防湿など、これらを使うことでより精密に根管治療を行うことが出来るようになってきています。この方法なら、根尖病巣なしの場合で90%、根尖病巣がある場合でも約80%の成功率が確認できたという論文もあります(※2)。この精密根管治療は成功率のみならず、治療期間や回数も大幅に短縮(根管治療だけなら最短1回)できます。
ただし、この精密な根管治療は、現在の保険システムは設備・器具代や時間の採算が合わないため、自由診療での処置となります。
精密根管治療(歯内療法)※1)2005.9~2006.12東京医科歯科大学[ 根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率 ] より引用
※2)参考文献
歯の根の治療は、最初の1回目がとても重要です。前述した通り、歯の根の治療はとても再発率の高い治療となります。そしてその成功率は、再根管治療、再々根管治療と治療を重ねるごとに予後が悪くなり、最終的にには治療によってどんどん薄くなった歯質が、ポキっと割れてしまいます。
ですから当院では、保険の治療でも精密根管治療でも、しっかり時間をかけて丁寧に行うことを心がけています。もちろん、選択肢によって成功率・再発率は異なりますが、だからといって必ずしも再発するわけでも、逆に再発しないわけでもありません。
それでも、少しでも歯を長持ちさせる可能性が高い方を選びたいという患者様には、自由診療の精密根管治療をご提案しています。
当院は、保険でも自由診療でも、患者様が選ばれた選択肢を全力で治療にあたります。歯の根の治療でお悩みでしたら、お気軽にご相談下さい。
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