インプラントがくっつかない
インプラントを埋入する際に使うドリルの回転が早すぎたり、切れ味が悪いとオーバーヒートといって、骨の細胞が壊死してしまいます。痛みや腫れに加えてインプラントと骨がくっつかなく原因になる場合があります。その他にも、インプラントの埋入時の角度や深さ、位置が適切でない場合もくっつかない原因となる場合があります。
血管や神経を圧迫・損傷してしまった
インプラントは顎の骨に人工の歯根を埋入します。下顎の顎の骨の中には太い神経と血管が通っていて、インプラントを埋入する際に誤って神経や血管を損傷してしまうと、お口の周りや舌が麻痺したり、痺れを感じてしまうことや血管の場合は大量の出血を伴う可能性があります。また、損傷をしなくても神経の近くまで埋入することで神経を圧迫し同様の症状が発症する場合があります。
インプラント周囲炎
インプラントは人工物のため、虫歯や歯周病にはなりませんが、インプラント周囲炎といって細菌感染を起こしてしまう場合があります。歯茎の腫れやインプラントとくっついている骨が溶けてしまい最悪の場合はインプラントが脱落してしまう場合があります。
副鼻腔炎・蓄膿症
上顎の骨の上には上顎洞という空洞があります。インプラントが上顎洞に達してしまうと炎症し、副鼻腔炎や蓄膿症などの症状が発症する場合があります。
インプラントが抜けた、人工の歯が壊れた
人工の歯根(インプラント体)と人工歯をつなぐネジが緩んで人工歯が外れてしまったり、噛み合わせが合わず人工歯に負荷がかかり破損してしまう場合があります。同じように人工の歯根(インプラント体)にも負荷がかかることで、抜けてしまう場合や、メインテナンスの不備や喫煙による影響などによってこのようなトラブルが発生しやすくなる場合があります。
費用について
事前に聞いていた費用と相違があり考えてた以上の費用がかかってしまった。また、手術がうまくいかなかった場合の保証や返金などの契約がなくトラブルとなることが考えられます。
追加の治療について
難しい症例などの場合、急遽インプラントの種類やサイズを変更したり、術式が追加、変更になるケースがあります。事前にそういった話もなく、追加の治療費を請求されてしまったなどのトラブルが考えられます。
インプラント治療には、このようなリスクも存在しますが、あらかじめリスクを把握しておくことや、トラブルの内容を知っておくことで予防や回避できることもあります。
インプラント治療は歯が失ってしまった後の他の治療に比べ、見た目や機能性においてメリットが大きい治療ですので、やらなきゃよかったと後悔する前に、大切なポイントを押さえておきましょう。
自分の歯に近い咀嚼力を取り戻すことができるため、歯を失う前と同じように食事をすることが可能です。
歯科技工士の技術によって天然歯と区別がつかないほどキレイに仕上げることが可能です。
人工の歯根を埋め込むインプラントは、構造が天然の歯と似ていて、人工歯根が単独で歯冠を支えます。隣の歯を削ったり、フックを引っ掛けたりすることもないため、周りの歯に負担がかかりません。
インプラントには、顎の骨の吸収を防ぐ効果があります。自然な歯がなくなると、その部分の顎の骨は使用されなくなり、時間とともに縮小や吸収が起こることがあります。しかし、インプラントは歯根の代わりとなり、咀嚼時の力を顎の骨に伝えることで、骨の健康を維持する助けとなります。
外科手術は多少なりとも侵襲が伴います。しかしながら、インプラントの侵襲は、抜歯と同程度で、それほど大きなダメージはありません。また、インプラント手術の成功の確率は上顎で90%程度、下顎で94%程度(※1)ですから、「絶対にだめ」と考えるほど低い成功確率とは言えません。。
先ほど述べたようにインプラント周囲炎という細菌感染を起こす場合があります。発生する確率はインプラント単位で8.6%という数値(※2)があります。そのため、喫煙を控えることや、しっかりとメインテナンスを受診することで感染リスクを抑えることが重要になります。
※1上顎で90%程度、下顎で94%程度という高い成功率
(※2)インプラント周囲炎の発症率についても、過去の報告と同程度であり患者単位でも
インプラント治療には、デメリットやリスクがあることも事実ですが、欠損時の治療の中ではメリット大きい治療です。インプラント治療を選択するには、抑えられるリスクを最小限にすることが必要かと思います。
そのためには、気軽に相談することができ、信頼のある歯科医師に頼むことや、実績のある歯科医院を選ぶことが大切になります。実績については、HPに載せている歯科医院が多くありますので、比較的容易に調べることが可能です。また、インプラントについて相談できる場を設けている医院も多くあります。まずは、相談だけでもいいので歯科医院に行くことも良いかと思います。
聞いていた治療内容や費用が違うということを避けることも、同様に信頼できる歯科医師に治療を依頼することが重要かと思います。また、しっかりと疑問や治療内容について話す機会、カウンセリングの時間などがあることも必要かと思います。
その中で、しっかりと不安な点や疑問点を解消しましょう。また、インプラント治療を選択する際には、インフォームドコンセントと言って医療行為を受ける前に、医師から十分な説明を受け、内容について十分納得した上で、その医療行為に同意することも大切になります。説明と同意を徹底している歯科医院での治療を選択することで、聞いていた治療内容や費用が違うということは避けられることであると思います。
インプラント治療は歯の治療ですが、関係するのはお口だけではありません。厳密にいうと全身疾患や喫煙の有無、生活習慣なども関わってきます。
全身疾患がある場合は、必ず医科の主治医と歯科医師に伝えること、最低でも手術の前後は禁煙(完全禁煙が望ましい)をすること、手術当日の食事やアルコールの接種についてなど、予め説明を聞いて準備をしておきましょう。
また、歯ぎしりや食いしばりが強い場合は、ナイトガードやボトックス治療などを検討しておきましょう。
歯を失ってしまう事情は様々ですが、今後インプラントが外れてしまわないように、他の歯も失わないように、良くなった口腔内を末長く保つためにも、担当医の指示通りの期間で、しっかりとメインテナンスに通院する必要があります。
インプラント治療後に限らず、歯医者に定期健診に通うことは、口腔内を良い状態で保つためには必要です。歯磨きなどのセルフメインテナンスだけでは届かない箇所や磨き残しなどを定期的にプロが掃除することや、歯周病・虫歯を早期に発見し、重症化を防ぐことで歯を失わずに済むことができます。
インプラント治療をやらなきゃよかったと後悔する原因や後悔しないための重要なポイントを説明しました。では、歯を失ってしまった後の治療の中で、インプラント治療以外の治療、入れ歯やブリッジを総合的に比較していきましょう。
インプラント | ブリッジ | 入れ歯 | |
---|---|---|---|
見た目 | 天然歯に近い | 保険:銀歯 自費:天然歯に近い |
保険:金属が見える 自費:比較的良い |
噛む力 | 天然歯に近い | 保険:少し弱い 自費:比較的良い |
保険:弱い 自費:比較的良い |
治療期間 | 約3ヶ月〜 | 短い | 短い |
違和感 | ほぼない | ほぼない | 保険:強い 自費:少ない |
清掃性 | 良い | 悪い | 悪い |
費用 | 自由診療 | 保険・自由診療両方可 | 保険・自由診療両方可 |
このようにインプラント治療以外にも歯を失ってしまった治療はあります。どの治療を選択するにしても、必ずメリットもあればデメリットもあります。
しかし、どんな選択をするにしても、天然歯に勝る治療はありません。ですから、どの治療を選んでも後悔する可能性はあります。
インプラントを選んでも、入れ歯を選んでも、ブリッジを選んでも、後悔しないためには、どのような治療になるのかをしっかり理解しておくことが重要です。そのため、歯科医師としっかりと相談をして、自分の歯がどう変わるのか、しっかりと検討してください。
歯が抜けたあとの治療において、すべての人にとって最適な治療はありません。あなたにとって最適な治療は、あなた自身が納得して選んだ治療です。
インプラントを「やらなきゃよかった」と後悔する前に | 公開日: 2024/01/22 | 更新日: 2024/01/22 | by
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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診療開始 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 | 9:30 |
診療終了 | 18:30 | 18:30 | 13:00 | 18:30 | 18:30 | 17:00 |
診療情報
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