GBRとは?骨が少なくてもインプラント治療を受けるために

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インプラントの骨造成(GBR:骨再生誘導法)

インプラント治療を可能にする骨再生誘導・骨造成を詳細に説明します

インプラント、GBR施術のポイント

GBRとは

GBRとはGuided Bone Regenerationの頭文字を取った略語で、日本語では骨誘導再生療法と言って失した骨を再生させるための歯科治療です。

一般的には、インプラント手術や歯周病治療の際に使用されます。

インプラント治療においては、インプラントを埋入して歯を支えるため、骨に一定の厚みが必要となります。

GBRは、この骨の厚みが足りない人に対し、人工的に厚みをもたせるための骨造成術です。

インプラントに骨が足りない顎骨
GBRで骨を再生した顎骨

GBRについて詳しく解説

GBRの施術の流れ

診断と計画

患者さんの状態を評価し、治療計画を立てます。パノラマX線写真やCTスキャンなどの画像診断が行われ、欠損した骨の量や質を評価します。

どれだけの量の骨が必要なのかによって、GBRの手法が異なります。

パノラマレントゲン

手術

基本的には通常の虫歯治療と同様に局所麻酔下にて処置を行います。

歯茎を切って開き、骨の表面をきれいにして、GBRを行える環境にします。

歯肉切開

骨再生材料の配置

欠損した部位に、骨再生を促進するための特殊な材料(骨移植材料や人工骨)を配置します。

また、その周囲に特殊な膜を使用して、新しい骨の成長を促進します。

骨補填材の充填

切開した歯茎の閉鎖

材料を配置した後、歯茎を適切に縫合閉鎖し、治癒を待ちます。

GBRは、インプラント埋入と同時に行うことがほとんどです。あとは骨がしっかりできてインプラントと結合すれば、歯冠部の治療に移ります。

縫合

経過観察とケア

手術後、何度か消毒洗浄にお越しいただき、傷口の治癒を確認します。

4〜8ヶ月の期間で、骨の成長と回復を確認するために、時期を見てレントゲン検査を行います。

経過観察

GBRの効果とメリット

インプラントの安定性向上:インプラント手術において、GBRを行うことで、インプラントがより安定した状態で骨と結合されることが期待されます。

  • 審美的改善:欠損した骨を再生させることで、歯周組織の形態や外観を改善することができます。特に歯の根元部分の欠損を補うことで、自然な見た目を取り戻すことが可能です。
  • 長期的な成功率:GBRは、適切に行われると高い成功率を示します。適切な材料と技術を使用することで、骨の再生が持続し、治療の長期的な成果が得られます。

(参考文献:Bone augmentation by means of barrier membranes Christoph H F Hämmerle et al. Periodontol 2000. 2003.)

前歯の美しいインプラント

GBRの適応症例

下顎の奥歯部分・前歯部分の骨量や高さが足りない場合に用いられます。骨量や高さが足りないと診断されるケースには、以下のようなものがあります。

  • 歯周病による骨吸収
  • 歯の抜歯や欠損による骨の減少
  • 骨の先天的な欠損や形成異常
痩せた骨
骨造成のイメージ

骨が足りない人のインプラント治療

骨が少ない場合のリスクと問題点

骨が少ない場合、インプラントの成功率が低下する可能性があります。

また、インプラントが不安定になり、周囲の組織に影響を与えるリスクがあります。

さらに、骨が不足している場合は、インプラント手術自体が不可能な場合もあります。

骨が不足した顎へのインプラント

GBR以外の治療法の選択肢

GBRは、メンブレンという人工の膜と人工骨を使って骨の再生を誘導する「骨誘導再生法」です。しかし、骨誘導再生や骨造成はGBR法だけではありません。

例えば上顎の臼歯付近なならソケットリフトやサイナスリフトなど、骨を作る方法はそれぞれ歯の部位や状態によって異なります。

GBRは骨の量を増やすために骨再生を促す技術であり、ソケットリフトやサイナスリフトはは骨の高さを確保する技術です。それぞれ方法も目的も異なりますが、顎の骨の問題を解決することでインプラント治療を可能にします。その他にも、骨の不足を補う技術は多様な種類があります。

ソケットリフト

GBRの必要性

GBRの必要性は、患者さんの状態や治療目標によって異なりますが、骨が不足している場合にはインプラント手術の成功率を高めるために不可欠です。

骨の再生を促進することで、インプラントと骨を安定して結合させることができるため、機能的な回復のみならず、自然な審美性を担保するためにも必要です。

また、骨が足りないまま治療をすると、インプラントの脱落や失敗など、大きなリスクを伴います。

インプラント治療を安全に成功させるためには、骨をしっかり作る技術が必要になる場合があります。

脱離したインプラント

骨が少ないと言われても諦めないで

インプラント治療の知識や経験が少ない歯科医師の場合、骨量が不足していることで「治療ができない」と患者さんに伝える場合もあります。しかし、それは「ここでは無理」というだけかもしれません。

しっかり骨造成の技術を学び、経験を積んだ歯科医師であれば、多少の骨量不足は難なく骨造成で賄うことができます。

ただし、インプラント治療はGBRも含めると、更に期間も掛かることもあります。しかし、それに見合った治療の効果は望める治療です。

昨今では、骨造成の技術は年々進化をしていて、多くの場合骨の問題でインプラント治療ができないという問題は少なくなってきています。また、大規模な骨造成が必要と言われた事例でも、小規模なGBRで済む場合もあります。もし、骨量の問題でインプラントを諦めようと思っているのなら、一度当院にご相談にお越しください。

根管治療の流れ

難波周辺でインプラントのご相談ならなんばアップル歯科へ

この記事の編集・責任者は歯科医師の林大智です。
DR林
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GBRとは?骨が少なくてもインプラント治療を受けるために | 公開日: 2024/02/27 | 更新日: 2024/02/29 | by なんばアップル歯科

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