総入れ歯はお年寄りのものというイメージがあるかもしれませんが、30代、40代前後のお若い方であっても部分入れ歯や総入れ歯にする方はおられ、その人口はおよそ60万人とも言われています。
日本人が歯を失う最大の理由は歯周病です。しかし、歯周病はたいてい50代前後から悪化し、抜歯に至るケースが多く、30代〜40代では抜歯に至るほど歯周病が進行するケースは多くはありません。
中には、進行が早い歯周病の方もおられますが、若い方で歯を失う原因となるのは、虫歯や事故の場合が多いと言えます。
若い方にとって「入れ歯」というのは抵抗感があるようですが、歯が抜けたあとの治療の選択肢は「入れ歯」「インプラント」「ブリッジ」の3つが主となり、歯の抜けた本数や場所によっては、経済的な面を考慮すると入れ歯を選ばざるを得ない場合もあります。
「若くして入れ歯になるのは…」と、無理をしてでもインプラントにするべきか、入れ歯にするべきか、そんなお悩みの方も多いのではないでしょうか。
総入れ歯もインプラントを使った治療も、失った歯を補うという点においては同じ目的で行う治療ですが、治療内容、費用や機能性などは大きく異なります。 総入れ歯とインプラントでは、その特徴や使用感、見た目に関することまですべて異なってきます。
総入れ歯は、義歯床(ぎししょう)という歯茎を模した樹脂性の土台に、人工歯を並べる治療です。
この義歯床を口の中の粘膜に吸着させることで装着するので、口の中での異物感は強く感じる方も多いのは確かです。
特長は、外科手術を行うことなく、失った歯を補うことができ、保険が適用されるものがあるため費用負担が少なくすみます。
インプラントはチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、上部に被せ物をする治療方法です。
大きな特長としては、天然歯に近い咀嚼力を取り戻せることです。
全顎インプラントといっても、すべての歯をインプラントにするものではなく、数本のインプラントブリッジを交えながら片顎12歯による咬み合わせを作ることが多いです。
4本のインプラント(上顎は6本)の上に12本の人工歯を並べる治療です。
全顎インプラントに比べ短期間で費用を抑えて取り外しの必要がないインプラント治療になります。
決して安価な治療ではありませんが、全顎インプラントに比べて期間や費用は抑えられます。入れ歯よりも咀嚼力を回復することができ、見た目も回復できる治療です。
これに似た治療に「インプラントオーバーデンチャー」という小さなインプラントに人工歯を並べる治療がありますが、固定する強度や咀嚼力はAll-on-4に比べて構造的に劣ります。
総入れ歯には公的保険が適用される入れ歯と、見た目や使用感を考慮した自由診療の精密な入れ歯があります。また、精密な入れ歯の中にも金属で強化したものや、審美性が高いもの・吸着力が高いものなど、様々な種類のものがあります。どんな入れ歯を選択するかによって使用感や費用は大きく変わります。
保険 | |
食事 | 床に厚みがあるため、食べ物の温度がわかりにくい傾向があります |
見た目 | 厚みの影響で顔貌に変化があることがあります |
費用 | 8,000〜20,000円前後 |
自由診療 | |
食事 | 床の部分を薄く作れますし、熱伝導に優れた素材もあります |
見た目 | 薄く作れるので顔貌に影響がでにくい方が多いです |
費用 | 260,000〜600,000円前後 総入れ歯の種類と費用 |
保険診療で作る入れ歯の歯肉を模した部分は、レジンというプラスチック樹脂でできています。 費用を抑えることができますが、吸水性があるため汚れや臭いが付着しやすいデメリットがあります。
保険の入れ歯は素材や製作工程がある程度決まっているため、よく聞く「目立たない入れ歯」や、「しっかり噛める入れ歯」などは自由診療の入れ歯であることがほとんどです。
保険の入れ歯は治療期間が短く、全顎的な治療の中では最も手軽にできるというメリットの反面、経年とともに歯茎は痩せてしまうため、合わなくなったり破損しやすいというデメリットもあります。入れ歯にする場合でも、ご自身にあった入れ歯を検討するなら、自由診療の精密入れ歯も選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?
自由診療なので材料や治療法に制限がなくなり、自由度が上がります。 例えば、金属製の場合は熱伝導に優れているので食事が美味しく感じたり、シリコン製はフィット感に優れていて見た目も自然であったりと、選択肢が増えます。
保険による負担軽減がないため費用は高くなりますが、審美性や機能性、耐久性において質が高く、より精密で患者様の要望に応じた入れ歯を作ることが可能です。また、人工歯の部分も色や形の選択肢が多いことも特長の1つです。
既に総入れ歯にされている方であっても、インプラント治療へやり変えることは可能です。 ただし、インプラントを埋入するには顎の骨に十分な厚みが必要ですので、骨の量が少ない方は骨を増やす手術が必要になることもあります。
また、入れ歯による期間が長かったり、歯周病を長期間患った場合などは、「骨が吸収される」という現象が起きます。骨が吸収されるとインプラントを行う十分な骨量が得られず、骨造成が必要になったり、場合によってはインプラント治療ができなくなる場合もあります。
しかし、All-on-4であれば多少骨が痩せている場合も適応される範囲が広く、入れ歯からAll-on-4にやりかえられる方は少なくありません。
国内において、総入れ歯にしている方の割合は、50代半ばから増える傾向があるという調査結果があります(※1)。 しかし、調査結果を見ても分かる通り、少ない割合ではありますが30代、40代の若い方であっても歯をほとんど失ってしまい、総入れ歯にする方はおられます。
とはいえ、ある日突然、歯科医師から総入れ歯を提案されたとしてもすぐに受け入れられるものではありません。
「まだ若いのにどうして自分が・・総入れ歯なんて考えられない・・」とお悩みの方がおられますが、年齢を問わず、虫歯や歯周病、何らかのアクシデントで歯を失う可能性はあります。
近年では咀嚼力の低下と認知症の関わりについても研究が進んでおり、義歯を入れることは認知症の予防に有用な可能性があるということがわかってきています(※2)。多くの歯、ほとんどの歯を失って治療にお悩みなら、まずはご相談にお越し下さい。
※1)図3: 義歯を使用している人の割合
※2)使用可能な義歯装着は認知症の予防に有用となる可能性がある
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